カーシェアリング市場動向
2013年総括版:主要8社 – 2013年主要トピックス

ステーション数・車両数の伸長率は、前年よりも堅調!
会員数50万人突破で、いよいよ日本のカーシェアリング定着期へ!

カーシェアの情報比較サイト「カーシェアリング比較360°」(http://www.carsharing360.com)が、カーシェアリング市場を独自に集計したデータ(主要8社)によると、2013年12月時点のステーション数は2012年12月時点に比べ34.8%増加、ステーション車両台数は43.4%増加していることがわかった。

2012年は前年に比べてそれまでの伸びが若干鈍化したが、2013年はステーション数・車両台数共に再び引き上がった。特に車両台数の伸長率が大きく、エリア単位での利用者数や利用頻度は着実に増加しているものと思われる。
タイムズカープラス、オリックスカーシェアのTOP2社はそれぞれ会員数30万人、10万人到達を発表しており、おそらくカーシェア市場全体の利用者数は50万人に到達したものとみられる。
(2013年2月の公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団調べ会員数:289,497人)

2014年は消費税増税による消費者の節約気運の高まりも後押しし、マイカーやレンタカーからの移行者だけでも会員増への寄与は大きいはず。
これまでは、事業会社の先行投資によるステーション整備が続いてきたが、これからは会員増に対応するための堅実なステーション・車両の増強へと徐々に移行していくものと思われる。

各サービス提供会社状況としては、株式会社イチネンカーシェアリングが「カーシェアリング・ワン」を株式会社JoyCa(本社:大阪市)へ事業譲渡するなど事業撤退もみられ、カーシェアリング事業の継続性の厳しさも依然あるものの、業界パイオニアの「オリックスカーシェア」がカーシェアリングサービス開始から11年目へと突入し会員数10万人突破、全国31都道府県で7,000台以上の車両体制を築いた王者「タイムズカープラス」が初の営業黒字化見通し、と次のステージへ向けた土台が整ってきた。

利用者を一定数確保し採算面の見通しの立ってきたサービス提供会社が、他社に先んじたサービスの充実化や料金体系・車種の多様化を図る流れが生まれることで、消費者にとってますますカーシェアリングを積極利用しやすい環境が整っていきそうだ。

2013年は市場の供給先行期がひと段落を終え、次のサイクルへの準備完了の年であったといえる。
上記と重複する内容もあるが、ここで2013年を総括してみよう。

2013年主要トピックス

1.ステーション数は約34.8%、車両台数は約43.4%伸長!昨年同様、市場は安定成長を持続!

2.タイムズ カー プラスの会員数が約30万人に!オリックスカーシェアは10万人突破!業界全体では50万人超え!?

3.各社で導入車種がさらに多様化!オリックスはエコカー路線、カレコは“クルマを楽しむ”へ!

4.業界に新たな流れ!?乗り捨てできる新しいカーシェアリング “チョイモビ”が横浜で誕生!

5.昨年に引き続き、各サービス提供会社が他業界と積極的に業務提携!