タイムズカーシェアが“タイムズカー”へサービス名を変更!料金体系も一部改定でタイムズカーはどうなる?

タイムズカーシェア看板コロナ

2021年4月1日から、タイムズカーシェアがサービス名称を「タイムズカー」に変更します。

パーク24のタイムズモビリティが運営するカーシェアリング事業タイムズカーシェアは、これまでカーシェア24、タイムズプラス、タイムズカープラスと何度か名称を変えて、2019年5月に現在のタイムズカーシェアという名称になりましたが、それからわずか2年弱で新たなサービス名称「タイムズカー」へと変更されることになります。

この変更に合わせて、料金体系にも一部改定が行われることが発表されています。

では、タイムズカーの料金体系はどのように改定されるのでしょうか?
新たな料金体系は、利用者にとって現在の料金体系よりもメリットがあるのでしょうか?

今回はタイムズカーの新料金体系について考察してみたいと思います。

タイムズカーの料金体系は何が改定されるのか?


タイムズカーの料金体系は、どのように改定されるのでしょうか。

今回のサービス名称変更に伴う料金体系の改定では、「利用料金」のみ変更されます。

従って、カード発行手数料(1枚当たり)1,650円としての初期費用や880円の月額基本料金には、変更がありません。

また、330円の安全保障サービス料金、24時間以上の予約や実際の利用時間が2時間未満の場合に発生するミニマムチャージ(2時間分の時間料金)にも変更はありません。

その他、ノンオペレーションチャージ(事故等での営業補償費)や無断延長料金、ペナルティ料金も変更なくそのままです。

では、利用料金は、どのように変更されるのでしょうか。

タイムズカーは、車種によってベーシッククラス、ミドルクラス、プレミアムクラスと分かれていて、各クラスで利用料金が異なります。

従って、それぞれのクラスでの料金の変更箇所を見て行くことにします。

現料金体系と新料金体系の比較①~ベーシッククラスの場合

日産ノート
まずはもっとも低料金であるベーシッククラスから見て行くことにします。

今回の料金改定では、15分220円の利用料金や4,290円の6時間までの利用料金、2,640円のナイトパック料金や16円/1㎞の距離料金に変更はありません。

今回の利用料金の改定では、12時間までの利用料金~72時間までの利用料金が変更されます。

改定後の料金を現行の料金と比較してみます。

<ベーシッククラスの改定前後の料金体系比較>

利用時間現行改定後価格差
15分220円220円
6時間まで4,290円4,290円
12時間まで6,490円5,500円-990円
24時間まで8,690円6,600円-2,090円
36時間まで11,990円8,800円-3,190円
48時間まで14,190円9,900円-4,290円
72時間まで20,240円14,300円-5,940円
以降一日毎6,050円5,500円-550円
ナイトパック2,640円2,640円

※料金は税込

ベーシッククラスは、タイムズカーで最も多く配備されている車両クラスですが、このベーシッククラスでは現行に比べて臨料金体系では、12時間で約1,000円、24時間で約2,000円、36時間で約3,000円、72時間で約6,000円値下げされることになります。

現料金体系と新料金体系の比較②~ミドルクラスの場合

トヨタプリウス
次に、ミドルクラスの場合を見てみます。

ミドルクラスもベーシッククラス同様、15分330円の利用料金や6,490円の6時間までの利用料金、3,960円のナイトパック料金や16円/1㎞の距離料金には変更はありません。

今回の利用料金の改定では、ミドルクラスも12時間までの利用料金~72時間までの利用料金が変更されます。

改定後の料金を現行の料金と比較してみます。

<ミドルクラスの改定前後の料金体系比較>

利用時間現行改定後価格差
15分330円330円
6時間まで6,490円6,490円
12時間まで8,690円7,700円-990円
24時間まで11,990円8,800円-3,190円
36時間まで16,390円11,000円-5,390円
48時間まで19,690円13,200円-6,490円
72時間まで28,490円18,700円-9,790円
以降一日毎8,800円6,600円-2,200円
ナイトパック3,960円3,960円

※料金は税込

ミドルクラスは、トヨタの人気車種シエンタやプリウス、ホンダのフリード等といったコンパクトカーよりもゆったりした室内スペース持つクルマを乗れる車種クラスですが、このミドルクラスでは現行に比べて臨料金体系では、12時間で約1,000円、24時間で約3,000円、36時間で約5,500円、72時間で約10,000円値下げされることになります。

現料金体系と新料金体系の比較③~プレミアムクラスの場合

日産セレナ
最後は、プレミアムクラスの料金を見て行きましょう。

プレミアムクラスもベーシックやミドル同様、15分440円の利用料金や8,690円の6時間までの利用料金、5,280円のナイトパック料金や16円/1㎞の距離料金には変更はありません。

今回の利用料金の改定では、プレミアムクラスでも12時間までの利用料金~72時間までの利用料金が変更されます。

改定後の料金を現行の料金と比較してみます。

<プレミアムクラスの改定前後の料金体系比較>

利用時間現行改定後価格差
15分440円440円
6時間まで8,690円8,690円
12時間まで13,090円9,900円-3,190円
24時間まで18,590円12,100円-6,490円
36時間まで25,190円17,600円-7,590円
48時間まで30,690円20,900円-9,790円
72時間まで43,890円27,500円-16,390円
以降一日毎13,200円7,700円-5,500円
ナイトパック5,280円5,280円

※料金は税込

プレミアムクラスは、トヨタのノアや日産セレナなど大型のミニバンやBMWのMINI等といったクルマに乗れるクラスですが、このプレミアムクラスでは現行に比べて臨料金体系では、12時間で約3,000円、24時間で約6,500円、36時間で約7,500円、72時間で約16,000円値下げされることになります。

タイムズカーの新料金体系は利用者にとってお得なのか?

タイムズ料金改定
ここまで見てきた、現行の料金体系と改定後の料金体系との比較に基づいて、今回の改定後の新料金体系が利用者にとってお得なのかどうかを考察していきます。

まず今回の料金改定では、既にお分かりのとおり、6時間を超える長時間利用者に対してメリットが高い変更が行われました。

しかも、大幅な値下げです。

これまでタイムズカーシェアは、他のカーシェアサービスと比べると、6時間以上の利用料金が高いとの評価でした。

しかし、今回の改定で、タイムズカーシェアのデメリットであった長時間料金が大幅に値下げされたことで、タイムズカーの利用者は長時間利用でもメリットの高いサービスを受けることができるようになったと言えるでしょう。

では、なぜ今回、タイムズカーは長時間料金の値下げに踏み切ったのでしょうか。

これまでタイムズカーシェアの長時間料金が高く設定されていた理由の一つに、長時間利用者には同じタイムズモビリティのレンタカー事業であるタイムズカーレンタルを利用して欲しいという事業者の思惑があったのではないでしょうか。

実際にタイムズカーレンタルの長時間利用料金は、タイムズカーシェアよりも低く設定されています。

しかし、昨年の新型コロナウイルス感染症による人々の活動自粛とインバウンド需要の減少によって、タイムズカーレンタルは保有車両台数の適正化を図らざるをえなくなってしまったのではないかと考察します。

現在はタイムズカーレンタルの一部営業所を閉鎖ないしカーシェアステーションへと業態変更しています。

つまり、レンタカー需要が見込めなくなった一部車種をカーシェア車両にし、これまでタイムズカーレンタルが担ってきた長時間利用需要への対応をカーシェア事業に担わせるために、今回の料金改定に踏み切ったものと考えられます。
(※あくまで個人的な意見です。)

タイムズカーを運営するタイムズモビリティによると、今回の料金改定は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大以降、都市部・住宅街などを中心に密を避けた移動手段として公共交通機関の代わりに利用されるなど、カーシェアのニーズがこれまで以上に高まっている状況に対応するために行われたとのことです。

しかし、コロナ禍においてカーシェア需要は、長時間利用においてよりも、たとえば公共交通機関の利用を避け近所に買い物に行く時にカーシェアを利用する等、平日6時間以内の短時間利用において高まっています。

こうした短時間利用の需要に対応するために、たとえばオリックスカーシェアはタイムズカーとは真逆に、短時間利用者にメリットの高い「平日定額プラン」を打ち出しています。
関連記事:カーシェアでサブスク!オリックスカーシェアが、平日限定の定額乗り放題プランを開始!

今回のタイムズカーの料金改定が、コロナ禍におけるカーシェア利用者の需要に対して応えるための改定であると言えるかどうかは少々疑問の残るところもありますが、長時間利用者にとっては嬉しい改定であることに間違いないでしょう。

withコロナの時代において、今後も各事業者では様々なニーズに対応したサービス提供や料金体系の変更などが行われることと予想されます。

カーシェアハックでは、これからも各カーシェア事業者の動向に注目していきます。

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