2017年4月、カレコ・カーシェアリングクラブ、通称「カレコ」を展開しているカーシェアリング・ジャパン株式会社が、親会社であった三井不動産リアリティに吸収合併されることが、先月末、発表されました。
国内ビッグ3に数えられる、「カレコ」の大規模なプレスリリースに、国内カーシェアリングに春一番の風が吹きました。
4万人以上の会員を抱え、人口が集中している首都・関西エリアで存在感を強めてきた、カレコ。今回、スタートする三井不動産リアリティとしてのカレコは、今後どのように、私たちのカーライフに影響してくるのでしょうか!
カレコは、カーシェア第二の波として登場?
そもそも、カレコってどんなカーシェアだったのでしょうか。
カーシェアリング・ジャパンは、2008年8月に設立、翌年1月よりカーシェアリングサービス「カレコ」がはじまりました。2002年にサービスを開始したオリックスや、現在最大手となるタイムズカープラスに比べて、やや遅れた参入となりました。
他社がステーション数や利用プランを増やし、より便利な方向へと向かっているなか、他の交通機関の代替であるだけでなく「楽しくてスマートなライフスタイルのために」をスローガンとし、「カーシェアで、カーライフを楽しむ!」新しい切り口で事業を広げてきたみたいです。
そんなわけで、カレコ最大の強みといえば、車種のバリエーション!
ノートやフィットのコンパクトカーはもちろん、新型プリウスなどハイブリッドカー、その他にも7〜8人乗りで移動できるミニバン、スポーツカーなど、2017年3月時点で、なんと40種類以上から乗り物を選ぶことができるんだとか。
アウディや、メルセデス・ベンツなど憧れの高級ブランドとのタイアップ、「みんなが乗ってみたい」車をいち早く、カーシェアに導入していくことで、カーシェアリングに新たな価値を生み出し、生活者のカーライフの豊かさに貢献してきてくれました。
こうした経緯を辿りながら、大手2社に続く、国内カーシェアリングサービスとして生き残り、クルマ好きから、ファミリー、学生、さまざまな層に愛されるブランドとなっていったのです。
買収、そして合併へ
そして、2015年9月には、三井不動産リアリティがカレコを100%子会社化!三井不動産リアリティは、日本最大の不動産会社の一つではありますが、その事業にある「三井のリパーク」は、カーシェアサービスに欠かせない駐車場を大量に所有しているわけです。こうして、カレコとステーション「三井のリパーク」は、本格的なコラボレーションへ。
もっと、事業としての親和性を高めていく、カレコを利用するユーザがもっと、カレコを使いたくなるようなサービスを生み出していくために、吸収合併に至ることになったのです。
吸収合併によって、顕著に出てくるのは下記2点といったところです。
・全国で15万台以上を所有する「三井のリパーク」駐車場を一気に、ステーションとして開放
・母体の拡大により、今までやりくりできなかった大胆なプロモーションなどが可能に
今回の合併がプラスになるか、マイナスになるかはまだ誰にも分かりませんが、今までとは違ったカーシェアリングサービスが期待できることは間違いありませんね。
4月からは料金プランも変更
さっそく、4月からは料金プランが一部変更になります。手の届かなかったクルマをカーシェアで身近に利用できる、そのハードルがどんどん下がっていきます。
・「ベンツクラス」の新設
メルセデス・ベンツ(AMG A45を除く)の車種を「プレミアムクラス」から、新設した「ベンツクラス」へ移行します(2017年9月30日までの期間限定)。
・「エコカークラス」の統合
「エコカークラス」を「ミドルカークラス」に統合します。
*該当車種はトヨタ プリウスとトヨタ プリウスPHV
・電気自動車クラスの統合
「iMiev」を「コンパクトカークラス」に、「リーフ」を「ミドルカークラス」に統合します。
・平日プランの休日の定義に「特定日」を設けました
2017年4月〜2018年3月の特定日は以下の通りです。
4.29(土)〜5/7(日)、8/5(土)〜8/20(日)、12.28(木)〜1/3(水)
競争が激しくなればなるほど、生活者にとって、より便利で、楽しいカーライフが提供されていく国内カーシェアリング。
三井不動産リアリティの新生「カレコ」に期待が高まるばかりですね。