日本で「カーシェアリング」が産声を上げたのは、今から15年前の2002年4月。ちょうど学習指導要領が見直されて、完全学校週5日制の「ゆとり教育」がスタートしたのと同じ頃の出来事です。
その歴史はオリックス自動車ほか民間企業7社が参加した電気自動車共同利用実験からはじまり、それを引き継ぐかたちで「オリックスカーシェア」がサービス提供をつづけています。
時代のニーズともマッチし、現在では業界全体でカーシェア会員数は85万人超え。スタート時わずか50人だった「オリックスカーシェア」も16万人超と大きく広がり、国内におけるさまざまな「シェアリング・エコノミー」の火付け役にもなりました。
今でこそ多くのサービス事業者が参入し、多種多彩なサービスが展開されていますが、「マイカーを持たずに、複数人でクルマをシェアして使う」という新しい試みは、当時とすればかなり思い切った挑戦だったのではないでしょうか。
オリックス自動車のプレスリリースに掲載されている「取り組み事例」をみると、それはまさに「カーシェアリング」というサービス自体の変遷であり、同社が「カーシェリング」業界を牽引してきたパイオニアであることを改めて感じます。
◆オリックスカーシェアの取り組み事例
2006年:「デイリーパック料金(現:長時間パック)」設定
2007年:オリックスレンタカー利用時の特別割引設定
2008年:エコドライブ意識を醸成する車載機の開発・搭載
2010年:「カーシェアリングiPhoneアプリ」の開発・提供
『STACIA PiTaPa』での利用が可能に
ポータブルオーディオ向け車載器の配備
月額基本料が5年間無料の「学生プラン」設定
2011年:iPhoneアプリ開発により5分で入会手続が可能に
2012年:国内自動車メーカーと初の協業。日産自動車「新型ノート」を発売と同時に導入
2013年:スマートフォンアプリ『乗換案内』でカーステーション検索が可能に
ゴールデンウイーク・夏季・年末年始など長期休暇時期の「長時間割」を開始
2014年:ノー残業デーに対応した「水曜割」を開始
2015年:アプリ連携により経路検索から最速30秒での利用を可能に
会員向け優待サービス「プライムステージ プログラム」を開始
2016年:東京都内7区で「IQOS(アイコス)」専用車を導入
*オリックス自動車株式会社プレスリリース「オリックスカーシェア 15 周年 料金改定&記念キャンペーン実施のお知らせ」(2017年3月17日)より抜粋
51%OFF! 月額基本料金の大幅な値下げのインパクト大!
そんな業界の牽引役「オリックスカーシェア」が15周年の節目を記念して、大胆な「月額基本料金の改定」と「15周年記念キャンペーン」を発表しました。
これまで 2,000 円であった月額基本料(※1)を51%OFF の 980 円に大幅な値下げです。
これは一時的なキャンペーンではなく、純然たる「料金改定」です。
この「月額基本料金の値下げ」が与えるインパクトは大きく、既存会員のメリットはさることながら、新たにカーシェア・デビューする人たちの事業者選びに変化が生まれるかもしれません。
<オリックスカーシェア 月額基本料金の改定>
2017年3月末まで:2,000円 ⇒ 2017年4月〜:980円
(※1)個人Aプランが対象
これまでオリックスの「個人Aプラン」は、タイムズやカレコと比べると月額基本料金が高めに設定されていて、その分長時間利用のパック料金が格段に安いというのが大きな特徴した。月額基本料金0円で利用料金が高めの「個人Bプラン」も設定されており、毎月定常的に利用しない人はそちらに入会してもうという二者選択方式です。
毎月1時間30分以上利用することが見込めて、かつ6時間、12時間と長時間利用することが多い人に最適な選択肢が、「オリックスの個人Aプラン」でした。
今回の料金改定で、“月額基本料980円”とこれまで最安値だったカレコと並んだわけですが、大きなポイントはパック料金が据え置きのまま月額基本料が大幅値下げされたところです。
比較表のとおり短時間利用でも長時間利用(12時間パック以上)でも大手3社を比較すると、料金面で「オリックスカーシェア」のお得度が一気に上がりました。
*「6時間パック」については、タイムズカープラス、カレコは距離料金も含まれていることから一定距離以上の利用については2社の方が安くなります。オリックスカーシェアは、15円/kmが加算されます。
カーシェアリングは料金だけではなく、ステーションの設置場所、車種、サービス内容などさまざまな視点で選択されるものではありますが、利用者の大きな琴線ともいえる「料金」においては「オリックスカーシェア」の優位性が大きく高まったといえます。
「個人Bプラン」はそのまま存続。選択の分岐点は、毎月利用時間 1時間
一方、月額利用料が0円で、その分利用料金が高めに設定されている「個人Bプラン」もそのまま存続されています。今回の料金改定で強制的に「個人Aプラン」へ移行されるわけではありません。
ただ、「個人Bプラン」の人は、この料金改定を機に「個人Aプラン」への切り替えを検討されてもよいと思います。過去半年くらいの利用状況を一度確認してみてください。
「個人Aプラン」の月額利用料980円は、時間料金に組み入れられる設定なので、月に1時間を超えて利用するのであれば個人Aプランの方がお得になります。
*1時間を超える利用(1時間15分)で、時間料金は1,200円
ちなみに、「個人Bプラン」から「個人Aプラン」への切り替えは、Webサイトで簡単にできます。
<関連記事>乗る月は安く利用し、乗らない月は月額基本料0円に!!オリックスカーシェアでカーシェアリングを賢く利用する♪
さらに15周年にちなんだ、15%OFFの記念キャンペーンも実施!
料金改定に加えて、2017年4月1日~6月30日までの3ヶ月間、通常15分あたり200円の時間料金について、「15%OFF」の170円で提供されるお得なキャンペーンも併せて実施されています。(個人Bプランを除く)
この期間、15分、30分・・といった短時間利用でもかなりお得に利用が可能です。
1時間あたり「680円」(距離料金別途加算:15円/km)と考えると、使い勝手もだいぶ広がるのではないでしょうか。
今回のオリックスカーシェアの月額基本料金改訂に対して今後の各社の動きにも注目していきたいところです。