2020年1月に新型コロナウイルス感染症患者が日本で確認されてから、まもなく一年。
このコロナ禍で新車販売台数も減少したというニュースをよく耳にしました。
しかし、実際はどうなのでしょうか。
一般社団法人日本自動車販売協会連合会の統計データを元に、2020年1月~11月までの新車販売台数(乗用+小型)と2019年1月~11月までの新車販売台数を比較してみると、2019年が2,627,121台であったのに対して、2020年は2,268,136台でした。
やはりコロナ禍の影響もあって、2020年は新車販売台数が前年より358,985台も減少しており、前年比86.3%の販売台数ということになります。
とはいえ、10月、11月の単月比較でみると、昨年よりも今年の方が新車販売台数は増加しています。
<新車販売台数比較(2019年10、11月と2020年10、11月)>
2019年 | 2020年 | 前年比 | |
10月の新車販売台数 | 164,672台 | 221,487台 | 134.5 |
11月の新車販売台数 | 205,814台 | 219,040台 | 106.4 |
自動車購入に限定して言えば、消費は回復傾向にあるのかもしれません。
では、今どんなクルマが人気なのでしょうか?
今回は、新車販売台数データに基づいた、今一番の人気車種をご紹介します。
2020年11月の新車販売台数ランキング 乗用車部門TOP10
まずは、2020年11月の人気車種ランキング乗用車部門を見てみましょう。
<2020年11月の新車販売台数ランキング 乗用車部門TOP10>
順位 | 車種名 | メーカー | 台数 | 前年比(%) |
1位 | ヤリス | トヨタ | 19,921台 | (20-2) |
2位 | ライズ | トヨタ | 10,627台 | 142.0 |
3位 | アルファード | トヨタ | 10,109台 | 175.9 |
4位 | ハリアー | トヨタ | 9,897台 | 561.7 |
5位 | カローラ | トヨタ | 9,653台 | 90.2 |
6位 | ルーミー | トヨタ | 9,112台 | 127.8 |
7位 | シエンタ | トヨタ | 7,187台 | 69.6 |
8位 | フィット | ホンダ | 7,161台 | 229.0 |
9位 | フリード | ホンダ | 6,864台 | 106.5 |
10位 | ヴォクシー | トヨタ | 6,860台 | 123.2 |
トヨタ車の人気が高いですね。
なんとTOP10のうち、トヨタ車が8車種も占めています。
やはり、世界のトヨタですね。
ちなみに、1位のヤリスは7月から5が月連続で首位を独占しています。
注目したいのは、ハリアーの「前年比」ですね。
今話題の人気車種ハリアーは、前年同月から5.61倍も販売台数が増加しています。
ホンダ勢のフィットも前年比229%と健闘しています。
意外なのは、常連のプリウス(トヨタ)がランク外だったことです。
プリウスは、TOP10からは漏れてしまいましたが、11位(5,348台)と根強い人気を誇っています。
2020年11月の新車販売台数ランキング 軽自動車部門TOP10
今度は、2020年11月の人気車種ランキング軽自動車部門を見てみましょう。
<2020年11月の新車販売台数ランキング 軽自動車部門TOP10>
順位 | 車種名 | メーカー | 台数 | 前年比(%) |
1位 | N-BOX | ホンダ | 15,685台 | 83.4 |
2位 | スペーシア | スズキ | 12,027台 | 93.8 |
3位 | タント | ダイハツ | 10,599台 | 50.2 |
4位 | ムーヴ | ダイハツ | 9,980台 | 147.3 |
5位 | ルークス | 日産 | 9,019台 | (20-3) |
6位 | ハスラー | スズキ | 6,579台 | 133.6 |
7位 | タフト | ダイハツ | 6,503台 | (20-6) |
8位 | ミラ | ダイハツ | 6,068台 | 111.2 |
9位 | アルト | スズキ | 5,654台 | 99.0 |
10位 | デイズ | 日産 | 5,427台 | 44.7 |
1位は、やはりホンダN-BOX。
N-BOXの人気の高さは、今に始まったことではありません。
2017年に国内販売総合1位(乗用車含む)を獲得して以来、頂点に君臨し続けています。
前月2位だったダイハツのタントは、スペーシアに2位の座を奪われましたが、タントも依然変わらぬ人気を誇っています。
自動車メーカーで見ると、ダイハツがTop10のうち4車種占めていて、ダイハツ人気の高さがうかがえます。
2020年11月の新車販売台数ランキング 総合TOP10
では、乗用車と軽自動車を合わせた11月の新車販売台数国内総合ランキングはどうなっているのでしょうか。
<2020年11月の新車販売台数ランキング 総合TOP10>
順位 | 車種名 | メーカー | 台数 | 前年比(%) |
1位 | ヤリス | トヨタ | 19,921台 | (20-2) |
2位 | N-BOX | ホンダ | 15,685台 | 83.4 |
3位 | スペーシア | スズキ | 12,027台 | 93.8 |
4位 | ライズ | トヨタ | 10,627台 | 142.0 |
5位 | タント | ダイハツ | 10,599台 | 50.2 |
6位 | アルファード | トヨタ | 10,109台 | 175.9 |
7位 | ムーヴ | ダイハツ | 9,980台 | 147.3 |
8位 | ハリアー | トヨタ | 9,897台 | 561.7 |
9位 | カローラ | トヨタ | 9,653台 | 90.2 |
10位 | ルーミー | トヨタ | 9,112台 | 127.8 |
1位のヤリスの人気は圧倒的ですが、TOP10のうち軽自動車が4車種も占めているのは注目です。
日本における軽自動車人気は、現在も変わらないということが分かりますね。
とはいえ、コンパクトカーや軽自動車だけではなく、TOP10にライズやハリアーなどのSUVが食い込んできているのを見ると、人気が多様化してきていることが分かります。
2020年度上半期の新車販売台数ランキング乗用車部門TOP10
単月のランキングだけですと、現在の人気車種の傾向を読み取れないことが考えられますので、2020年度上半期(4~9月)のランキングも見てみたいと思います。
まずは、2020年度上半期の新車販売台数ランキング乗用車部門を見てみましょう。
<2020年度上半期の新車販売台数ランキング乗用車部門TOP10>
順位 | 車種名 | メーカー | 台数 | 前年比(%) |
1位 | ヤリス | トヨタ | 79,400台 | (20-2) |
2位 | ライズ | トヨタ | 61,035台 | (19-11) |
3位 | カローラ | トヨタ | 55.854台 | 115.0 |
4位 | フィット | ホンダ | 50,521台 | 116.7 |
5位 | アルファード | トヨタ | 44,311台 | 132.3 |
6位 | ルーミー | トヨタ | 34,276台 | 69.7 |
7位 | フリード | ホンダ | 32,393台 | 74.5 |
8位 | ハリアー | トヨタ | 31,533台 | 162.9 |
9位 | ノート | 日産 | 31,085台 | 52.3 |
10位 | セレナ | 日産 | 30,135台 | 65.6 |
2020年度上半期の新車販売台数ランキング1位は、2020年11月の新車販売台数ランキングでも1位を獲得したヤリスでした。
ヤリスの人気はまだまだ続きそうですね。
カローラは11月のランキング(乗用車部門)では5位でしたが、上半期では3位に入るほどの人気車種でした。
日産車からは、ノートとセレナがランクインしています。
いまや、ノートとセレナは日産を代表する人気車種だと言えますね。
その他は、11月のランキングと同傾向というところでしょうか。
上半期に人気のあったクルマは、まだまだ根強い人気を誇っていると言えるのではないでしょうか。
2020年度上半期の新車販売台数ランキング軽自動車部門TOP10
今度は、2020年度上半期の新車販売台数ランキング軽自動車部門を見てみましょう。
<2020年度上半期の新車販売台数ランキング軽自動車部門TOP10>
順位 | 車種名 | メーカー | 台数 | 前年比(%) |
1位 | N-BOX | ホンダ | 90,612台 | 66.6 |
2位 | スペーシア | スズキ | 62,399台 | 78.2 |
3位 | タント | ダイハツ | 52,210台 | 59.2 |
4位 | ルークス | 日産 | 41,112台 | (20-3) |
5位 | ムーヴ | ダイハツ | 40,398台 | 64.4 |
6位 | ハスラー | スズキ | 38,670台 | 142.2 |
7位 | ミラ | ダイハツ | 33,254台 | 71.2 |
8位 | ワゴンR | スズキ | 32,134台 | 75.3 |
9位 | デイズ | 日産 | 31,357台 | 38.3 |
10位 | N-WGN | ホンダ | 30.318台 | 185.6 |
2020年度上半期の新車販売台数ランキング軽自動車部門の1位は、やはりN-BOXでした。
N-BOX人気はどこまで続くのでしょうか。
もはや一強といっても過言ではない人気です。
上半期ランキングでは、ワゴンRとN-WGNがランクインしていますね。
11月のランキングではタフトとアルトに抜かれてしまいましたが、11月ランキングではワゴンRが11位、N-WGNが12位でしたので、両車種ともいまだ人気の高い車種だといえるでしょう。
その他は、11月ランキングと大きな違いはないようです。
2020年度上半期の新車販売台数ランキング 総合TOP10
では、2020年上半期に最も人気の高かった車種は何だったのでしょうか?
総合ランキングを見てみましょう。
<2020年度上半期の新車販売台数ランキング総合TOP10>
順位 | 車種名 | メーカー | 台数 | 前年比(%) |
1位 | N-BOX | ホンダ | 90,612台 | 66.6 |
2位 | ヤリス | トヨタ | 79,400台 | (20-2) |
3位 | スペーシア | スズキ | 62,399台 | 78.2 |
4位 | ライズ | トヨタ | 61,035台 | (19-11) |
5位 | カローラ | トヨタ | 55.854台 | 115.0 |
6位 | タント | ダイハツ | 52,210台 | 59.2 |
7位 | フィット | ホンダ | 50,521台 | 116.7 |
8位 | アルファード | トヨタ | 44,311台 | 132.3 |
9位 | ルークス | 日産 | 41,112台 | (20-3) |
10位 | ムーヴ | ダイハツ | 40,398台 | 64.4 |
栄えある2020年度上半期新車販売台数で総合1位に輝いたのは、N-BOXでした。
2位のヤリスに11,212台の差をつけての圧勝でした。
それでも昨年比66.6%ということですから、2019年にはどれだけN-BOXの人気が高かったのかも分かります。
ランキング全体を見ると、乗用車が5車種、軽自動車が5車種ランクインしています。
軽自動車は依然として人気傾向にあることがうかがえます。
ただし、昨年比を見ると分かるように、乗用車が昨年以上の売り上げ台数であるのに対して、軽自動車は昨年の売り上げ台数を下回っています。
このランキングからは、コロナ禍において軽自動車の買い控えがあったことがうかがえますね。
このTOP10の中に、来年はどんなクルマが入ってくるのでしょうか。
カーシェアハックでは、今後も人気車種の動向に注目していきます。
“節約”と“エコ”を重視するならカーシェアリングという選択!
以上のランキングからもわかるように、軽自動車人気はかなりのものですね。
またランクインしているクルマは、軽自動車のほかに、ハイブリッドカー、コンパクトカーが多く、近年のエコカー偏重ともいえるこの結果は“節約”を重視した消費傾向を表していると言えそうです。
しかし、マイカー所有では節約するにも限界があります。
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ところで“節約”と“エコ”を重視するなら、カーシェアリングという選択があることをご存じでしょうか。
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>>参考:カーシェアリング比較360°「カーシェアとは?」
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ちなみに、コンパクトカーより一回り大きいスタンダードタイプのクルマやミニバン、SUVなどを長時間利用する場合、レンタカーよりもカーシェアリングの方が利用料金は安価です。
>>参考:「短時間だけじゃない!長時間だってカーシェアリングがお得!【レンタカーとはぜんぜん違うカーシェアリング2】」
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<関連記事> ステーション検索|カーシェアリング比較360°
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<参考:「カーシェアはどれも一緒」は嘘!カーシェア各事業社の特長(1)オリックスカーシェア>
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