カーシェアリング市場動向
2018年第一四半期:主要5社

主要5社合計車両台数は27,000台を突破!
合計ステーション数も14,000箇所に!

カーシェアの情報比較サイト「カーシェアリング比較360°」( http://www.carsharing360.com ) (主要5社)によると、2018年第一四半期(2018年1月~3月)のステーション数は2017年12月末に比べ3.6%増加、車両台数は4.8%増加していることがわかった。

2017年第四四半期(対2017年第三四半期 ステーション数:3.1%増、同車両台数:3.6%増)ではステーション数・車両台数ともに伸び率では減少する結果となったが、今期はステーション数・車両台数ともに伸び率が増加する結果となった。

タイムズ カー プラス、オリックスカーシェア、カレコ・カーシェアリングクラブ、カリテコ、アース・カーの主要5社における合計ステーション数は14,271箇所となり、14,000箇所を突破した。車両台数も27,072台となり、27,000台を突破した。事業者別に見ると、変わらずタイムズ カー プラスの独走が続いており、今期は前期(697台増加)を上回り886台の増加となった。
カレコ・カーシェアリングは、前期の140台の倍以上となる358台の増加となった。またステーション数では157箇所増加したカレコ・カーシェアリングクラブは全体で1,663箇所となり、ついにオリックスカーシェアの1,654箇所を抜き、第2位となった。今期もステーション数、車両台数ともに順調に数を増やしたタイムズ カー プラスとカレコ・カーシェアリングクラブのステーション拡大基調は、まだまだ続くものと思われる。

その他の話題としては、2018年第一四半期においてもカレコ・カーシェアリングクラブは新車種の導入に積極的で、2月にはスバル「XV」とメルセデス・ベンツ4種を、3月にはメルセデス・ベンツ「Cクラス」を導入した。また、タイムズ カー プラスは3月に国内2か所目となる道路上のカーシェアリング・ステーションを新橋に開設した。他にも、3月にNTTドコモはdカーシェアの認知向上を目的として、渋谷109前のイベントスペースで展示イベントを開催した。また、第二四半期の話題となるが、4月にカレコ・カーシェアリングクラブは月額基本料無料プランの提供を開始した。異業種の参入や新たな料金プランにより、さらに利用しやすい環境が整ったカーシェアリング。2018年第四二半期も、カーシェアリング市場動向からますます目が離せない。

主要5社のステーション数、車両台数の推移は以下の通り。

1) サービス提供会社別 ステーション数推移(主要5社 2018.1~3)

2) サービス提供会社別 車両台数推移(主要5社 2018.1~3)

3) 都道府県別 ステーション数推移(主要5社 2018.1~3)

4) 都道府県別 車両台数推移(主要5社 2018.1~3)

<2018年第一四半期 主要トピックスまとめ>

カレコ、新車種を続々投入。
ベンツは業界最多の7車種21モデルに。

三井不動産リアルティが運営するカレコ・カーシェアリングクラブは、予防安全技術「アイサイト」や歩行者保護エアバッグなどを標準装備したスバルのSUV「XV」を導入し、3月末までに首都圏と関西エリアのステーションに約80台を配備した。
また、カレコはメルセデス・ベンツの「CLA180シューティングブレークAMGスタイル」、「A180AMGスタイル」、四輪駆動モデル「CLA220 4MATIC」、「A250スポーツ4MATIC」の4モデルを2月に導入し、3月には「Cクラス」を導入した。これにより現在、カレコでは業界最多の7車種21モデル(約90台配備)のベンツに乗ることができる。
さらにカレコは新車種の導入だけでなく、3月には首都圏と大阪のターミナル駅で6カ所目となる「SUV・ミニバンステーション」を新宿駅近くの「新宿サブナード地下駐車場」に開設。トヨタの「エスクァイア」、「ハリアー」やスバル「XV」などを配備している。

NTTドコモ、dカーシェアの認知向上を目的に展示イベントを開催。
渋谷と秋葉原で注目を浴びた「dusty car」

NTTドコモは、モビリティサービス「dカーシェア」の認知向上を目的に、クルマをキャンバスに見立てて「ホコリ」でグラフィックアートを施した「dusty car」の展示イベントを3月4日に渋谷109前イベントスペースで開催した。イベント当日は、美術大学の学生の協力を得て作成された「dusty car」の前で数多くの人が足を止め、写真撮影などを行っていた。
また、同月31日にはベルサール秋葉原でも展示イベントを開催。こちらは「アニメ風イラスト」や「浮世絵風イラスト」の施された「dusty car」が展示された。

タイムズ カー プラス、新橋に道路上のステーションを開設。
軽井沢でカーシェア初進出も。

タイムズ カー プラスは、地下鉄大手町駅近接の国道1号沿いに設置した道路上ステーションの開設に続き、3月13日に国内2カ所目となる道路上のカーシェアリング・ステーションを、新橋にオープンした。
このステーションは国土交通省が実施する「道路空間を活用したカーシェアリング社会実験」の対象ステーションで、カーシェアリングによって公共交通機関の利用が促進されるかを検証する。
またタイムズ カー プラスは、3月15日に長野県軽井沢町でカーシェアリングサービスを開始すると発表。軽井沢でのステーション開設は、業界初となる。
ステーションの場所は軽井沢プリンスホテルの駐車場で、同駐車場の2カ所にそれぞれ4台と2台の計6台を配備し、24時間入会可能な無人入会機も設置している。