ステーション数・車両台数ともに大きく伸長
ポジティブな動向と料金改定の影響に注目
カーシェアの情報比較サイト「カーシェアリング比較360°」(https://www.carsharing360.com)が、カーシェアリング市場を独自に集計したデータ(主要5社)によると、2023年12月時点のステーション数は2022年12月時点に比べ16.4%、ステーション車両台数は22.7%も増加しています。
この伸びは、2022年の成長率(ステーション数は7.9%増、車両台数は11.0%増)を大きく上回り、数年ぶりの大幅な増加となりました。
特に、タイムズカーシェアとカレコカーシェアリングクラブが市場の成長を牽引しています。タイムズカーシェアはステーション数を16.8%増やし、カレコもステーション数で19.7%、車両台数で16.3%増加させました。オリックスカーシェアも成長を見せ、ステーション数と車両台数がそれぞれ5.1%と8.3%増加しました。
全体として、主要5社のステーション数は約23,103箇所に達し、車両台数は5万台に迫る勢いです。利用者数も増加しており、2023年3月時点で約313万人がカーシェアを利用し、年末には350万人に達すると推測されています。
この成長は、新型コロナウイルスの外出規制解除やマスク着用見直し後のリバウンド需要、ガソリン代の高騰による新たな利用者増などに支えられています。
一方、オリックスカーシェアの距離料金値上げなど、2024年の大手各社の料金改定が利用者にどのような影響を与えるかは、今後の注目点です。
要するに、2023年のカーシェア市場は、コロナ禍からの回復傾向と共に、ステーションと車両台数の大幅な増加を見せ、利用者数も順調に増加しています。
但し、料金の改定がどのような影響をもたらすかは、引き続き注目が必要です。
上記と重複する内容もありますが、2023年のカーシェア業界トピックスは以下の通りである。
【2023年主要トピックス】
1. 料金改定ラッシュ:円安・物価上昇の影響
円安や物価上昇の影響を受け、多くのカーシェア会社が料金改定を発表しました。タイムズカー、オリックスカーシェア、カレコなど主要各社が距離料金を改定し、全体的に値上げ傾向となりました。
- タイムズカー:2024年2月より、距離料金および安心補償サービス加入料金を改定。
- オリックスカーシェア:2023年12月より、距離料金や、土日祝日の時間料金を中心に料金及びクラス体系を一部改定。
- カレコ:2024年2月より、距離料金およびトラブルあんしんサポート加入料金の改定。
2. ステーション拡大:地方都市への進出強化
カーシェアの利便性向上のため、地方都市へのステーション拡大も進みました。タイムズカーは沖縄県全域でカーシェアサービスを開始しました。これにより、沖縄県内41市町村全てにステーションを設置し、離島を含めた沖縄県全域でカーシェアを利用可能になりました。また、オリックスカーシェアは北海道と東北地方におけるステーション数を前年比30%増加させ、両地域のカーシェア利用促進を図りました。
ホンダエブリゴー、カレコなども、主要各社が地方都市への進出を積極的に進めており、今後も地方都市におけるカーシェア利用はますます拡大していくと予想されます。
3. 電気自動車導入が加速:環境への配慮
環境への配慮から、電気自動車(EV)の導入も加速しました。タイムズカー、オリックスカーシェア、カレコ、ホンダエブリゴーなど各社が積極的にEV車を導入し、カーシェア利用者の環境意識の高まりに対応しています。
特に、タイムズカーは、電動化推進の一環として、全国のカーシェアリングステーションにおける電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)の配備を大幅に増加させ、体験キャンペーンも積極的に展開しました。
【免責事項】
※このデータは、「カーシェアリング比較360°」(株式会社ジェイティップス運営)が独自に収集したデータをもとに構成されています。
※各カーシェアリング提供会社の公式発表データではありませんのでご了承ください。
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