タイムズ単独で会員数200万人を達成!
ステーション数・車両台数ともに堅調な伸び
カーシェア・インフラ整備は、回復基調
カーシェアの情報比較サイト「カーシェアリング比較360°」(https://www.carsharing360.com)が、カーシェアリング市場を独自に集計したデータ(主要5社)によると、2022年12月時点のステーション数は2021年12月時点に比べ7.9%、ステーション車両台数は11.0%増加していることがわかった。
2021年の対前年伸長率(ステーション数:2.0%増加、ステーション車両台数:0.7%減少)と様相が異なり、2022年は堅調な伸びを示した。
2020年から二年間続いたコロナ禍による消極的なインフラ整備を脱し、回復基調に入ったといえる。
ステーション数・車両台数の伸びについては、業界大手のタイムズカーシェア、及び第2位のカレコがけん引した。
首位「タイムズカーシェア」がステーション数で7%伸長し、14,118箇所と931箇所増やした。また車両台数は2,976台増車し、29,598台となった。業界2位の「カレコ・カーシェアリングクラブ」もステーション数・車両台数ともに順調に伸ばし、前年と比べステーション数で15.6%増、車両台数で17.0%増となっている。業界3位の「オリックスカーシェア」は、大手3社の中で唯一ステーション数・車両台数とも横這いとなり、ステーション数が1.3%増、車両台数は-1.1%であった。
主要5社のステーション数は約19,854箇所と2万箇所目前の状態となり、車両台数においても4万台に迫っている。
カーシェアの利用者数は2022年3月時点で約264万人まで到達。2022年末に300万人に迫るものと思われるが、詳細な実数については、公益財団法人 交通エコロジー・モビリティ財団発表を待ちたい。
2022年は、長らく続いた新型コロナウイルスによる外出規制が解かれ、旅行やドライブなどのリバウンド需要が進んだ年ともいえる。
上記と重複する内容もあるが、2022年のカーシェア業界トピックスは以下の通りである。
【2022年主要トピックス】
1. 楽天グループが「オリックスカーシェア」と提携し「楽天カーシェア」の提供を開始
楽天グループは3月1日から、オリックスカーシェアと提携し、カーシェア予約サービス「楽天カーシェア」の提供を開始した。
利用者は楽天IDを利用し、楽天カーシェアでオリックスカーシェアが展開する全国約1700カ所のカーステーションの予約から決済までが可能となった。楽天会員はオリックスカーシェアを楽天カーシェア専用プランで利用可能。初めてのユーザーでも不安なくカーシェアを利用できるよう、通常の補償に加えて、タイヤパンク、鍵のインロック、ガス欠での現地給油、事故や故障時の代車費用などを無償でサポートを行う。
カーシェア利用金額100円あたり1ポイントの「楽天ポイント」を付与し、また楽天ポイントをカーシェア料金の支払いに利用できる。
今後はさらに別のカーシェア事業会社とも提携し、サービス拡大を図っていく模様。
2. Anyca(エニカ)が個人間カーシェア専用保険を開発!安心安全の取り組みをまとめた「Anyca Safety Vision」も公開
株式会社DeNA SOMPO Mobilityが運営する個人間カーシェアサービスAnyca(エニカ)は、個人間カーシェアにとって最大の課題は事故やトラブルなどの不安を解消するために、損害保険ジャパン株式会社と共同で個人間カーシェア専用の保険「カーシェアプロテクト」を開発した。
「カーシェアプロテクト」では、事前にクルマに適した補償プランをオーナーが設定し、ドライバーはその保険を契約することで安心安全にカーシェアを利用することができる。主な補償内容は、車両補償金額最大1,000万円。これまで限度額300万円だった車両補償金額に、新たに600万円、1,000万円の選択肢が設けられた。また、運転中以外の事故や盗難も補償範囲となった。さらに詐欺・横領も補償範囲となり、詐欺・横領などの万が一のトラブルによってクルマに損害が生じた場合、設定保険金額を限度に保険金がオーナーに支払われる。他にも、免責金額0円オプションの追加や事故受付用カスタマーサポートが開設された。
また、こうした個人間カーシェア専用保険「カーシェアプロテクト」の提供に合わせて、Anyca(エニカ)は、安心安全の取り組みをまとめた「Anyca Safety Vision」を公開した。「Anyca Safety Vision」では、7月21日から提供が開始される「カーシェアプロテクト」のサポートや修理サポートだけでなく、新たに始まる認定制度、コミュニティガイドラインなど、利用者がより安心・安全に個人間カーシェアを利用できるような新たな取り組みを紹介している。
他にも、オーナーが新たにキャンピングカーや商用バンなどを登録できるようになるなど、個人間カーシェアのさらなる普及拡大に向けて、今期も積極的な動きを見せたAnyca(エニカ)であった。
3. 「オリックスカーシェア」が料金改定および個人 Bプランの新規募集停止を発表
「オリックスカーシェア」は、諸物価の断続的な高騰を受け、2022年11月1日より時間料金、ならびにIC カード発行手数料を改定することを発表した。また、昨今の利用者ニーズの変化に伴い、これまで募集しておりました「個人Bプラン」の新規募集を同日付で停止した。オリックスカーシェアは、2021年10月にサービス内容、及び料金体系の改定を行ったが、約一年でさらに改定が加えられるかたちとなった。
4. 「タイムズカー」の会員数が200万人を突破!
「タイムズカー」の会員数が、2022年9月に200万人を突破した。2009年5月に本格的にカーシェア事業へ参入し、2017年9月に国内で初めて47都道府県で運営するカーシェアサービスへと拡大。鉄道とカーシェアを組み合わせた移動手段「交通ICレール&カーシェア」といったサービスの打ち出しなども功を奏して、2018年9月には会員数100万名を突破した。その後わずか4年間で、100万人を積み増し、200万人突破に至った。「タイムズカー」では10月下旬から、会員数200万人突破を記念したキャンペーンを展開した。
5. 「カレコ・カーシェアリングクラブ」が札幌市内でサービス開始
「カレコ・カーシェアリングクラブ」は、2022年7月から札幌市内においてステーションの本格展開を開始した。まずは中央区、北区で計30ステーションを開設し、トヨタのコンパクトクロスオーバーSUV「ヤリスクロス」、SUV「カローラクロスハイブリッド」等を配備。北海道エリアにおけるカーシェア利用機会の創出を目指す。「カレコ」は、2021年度は、仙台市、名古屋市、広島市、福岡市でもサービスを開始するなど広域展開を進めており、2022年末においては、全国で3,493ステーション・車両台数6,292台に到達した。(当サイト調べ)
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※このデータは、「カーシェアリング比較360°」(株式会社ジェイティップス運営)が独自に収集したデータをもとに構成されています。
※各カーシェアリング提供会社の公式発表データではありませんのでご了承ください。
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