カーシェアリング市場動向
2020年第四四半期:主要6社

主要6社合計車両台数は35,700台。ステーション数は18,200箇所。
車両台数・ステーション数ともに減少傾向。

カーシェアの情報比較サイト「カーシェアリング比較360°」( http://www.carsharing360.com ) がカーシェアリング市場を独自に集計したデータ(主要6社)によると、2020年第四四半期(2020年10月~12月)のステーション数は2020年9月末に比べ0.8%減少、車両台数は1.0%減少していることがわかった。

2020年第三四半期(対2020年第二四半期 ステーション数:0.4%減、同車両台数:1.3%減)に引き続き、ステーション数、車両台数ともに減少傾向となった。

主要6社における合計ステーション数は18,173箇所、車両台数は35,718台。事業者別に見ると、変わらずタイムズカーシェアの独走が続いているものの、前期(465台減少)に続き、今期は241台の減少となった。 車両台数が前期168台の増加であった第2位のカレコ・カーシェアリングクラブは、今期は222台増加となった。ステーション数も堅調に74箇所増加(2,614箇所)している。
前期211台減少だった第3位のオリックスカーシェアは今期車両台数を323台減らし2,987台、-9.8%の減少となった。 2020年第二四半期まで上位3社を中心に、ステーション拡大基調が続いてきたが、コロナ渦の影響もあって、今期も「タイムズカーシェア」と「オリックスカーシェア」の大幅減が影響し、減少傾向となっている。

その他の話題としては、タイムズカーシェアを運営するパーク24が、2020年10月期(2019年11月~2020年10月)の連結決算を発表。新型コロナウイルス感染症拡大による外出自粛などが影響し、1999年の上場以来、初の最終赤字となった。また、カレコ・カーシェアリングは、トヨタMIRAIやジャガー Fタイプを導入。今期もカレコは新車種の導入を積極的に行った。
上位3社話題以外では、個人間カーシェアサービス「Anyca(エニカ)」を運営するDeNA SOMPO Mobilityが、クルマの鍵をスマートフォンで解錠できる「AnycaKEY(エニカキー)」を2021年3月から導入すると発表した。 新車種の導入や新たなサービスで、さらに利用しやすい環境になると予測されるカーシェアリング。 一方、コロナ渦が、カーシェア業界にどのような影響を与えていくのか、今後も注視していきたい。

主要6社のステーション数、車両台数の推移は以下の通り。

1) サービス提供会社別 ステーション数推移(主要6社 2020.10~12)

2) サービス提供会社別 車両台数推移(主要6社 2020.10~12)

3) 都道府県別 ステーション数推移(主要6社 2020.10~12)

4) 都道府県別 車両台数推移(主要6社 2020.10~12)

【2020年第四四半期主要トピックス】

パーク24が2020年10月期決算で上場以来初の赤字!
コロナ禍による人々の外出自粛が大きく影響

タイムズカーシェアを運営するパーク24が12月15日、2020年10月期(2019年11月~2020年10月)の連結決算を発表した。新型コロナウイルス感染症拡大による外出自粛と経済活動の抑制などが影響し、1999年の上場以来、初の最終赤字となった。
第1四半期連結会計期間(2019年11月~2020年1月)は堅調に推移していたが、第2四半期連結会計期間(2020年2月~4月)では新型コロナウイルス感染症拡大による緊急事態宣言の発出のために人の移動と経済活動が大幅に減少し、各事業は大きく影響を受けて売上高が減少した。また、世界的に新型コロナウイルス感染症拡大の終息の見通しが立たないため、イギリスおよびオーストラリアでの将来計画を見直し、海外子会社の減損損失を計上した。
その結果、売上高は前期比15.3%減の2689億400万円、営業収益は146億9800万円の赤字(前期は223億2200万円の黒字)、経常収益は151億6800万円の赤字(前期は215億6600万円の黒字)、最終損益は466億5200万円の赤字(前期は123億4800万円の黒字)となった。

「Anyca(エニカ)」がスマホで開錠できる新システムの導入を発表!
個人間カーシェアの普及拡大へ

個人間カーシェアサービス「Anyca(エニカ)」を運営するDeNA SOMPO Mobilityが、クルマの鍵をスマートフォンで解錠できる「AnycaKEY(エニカキー)」を2021年3月から導入すると発表した。
個人間でクルマをシェアする「Anyca(エニカ)」では、これまでオーナーとドライバーが対面でクルマのシェア(受け渡し)を行ってきた。こうした対面でのクルマの受け渡しでは、オーナーとドライバー間でコミュニケーションが生まれ、リピートにもつながるといったメリットもあるものの、その一方で、対面だと「時間が合わない」、「面倒」といったデメリットもあった。B to C型カーシェアと比べ、対面での受け渡しがこれまで個人間カーシェアの普及のハードルとなっていたともいえる。
今回、「Anyca(エニカ)」がクルマの鍵をスマートフォンで解錠できる「AnycaKEY(エニカキー)」を導入することで、クルマのオーナーはシェアや返却のために直接対面対応する必要がなくなり、より多くのシェアを行うことが可能となる。また、利用するドライバーも「AnycaKEY(エニカキー)」を搭載しているクルマであれば、これまで以上に予約がしやすくなるというメリットがある。
昨今の新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、非対面のニーズも高まっているが、こうした「AnycaKEY(エニカキー)」によって非対面化が実現され、より便利で安心してシェアが可能となった。

カレコ・カーシェアリングがトヨタのMIRAIなど新車種を導入!
コロナ禍でも新車種の導入を積極的に進める

カレコ・カーシェアリングは、10月26日から「セルリアンタワー(東京都渋谷区・地下3階駐車場)」ステーションにトヨタの燃料電池自動車(FCV)『MIRAI』を導入した。また、カレコはジャガーのスポーツカー『Fタイプ』を「新宿サブナード(地下駐車場)」ステーションに導入した。
カレコは前期も新型ハリアーやジャガー初のフルバッテリー電気自動車(EV)I-PACEなどの新車種を積極的に導入したが、今期も積極的に新車種を導入。コロナ禍でタイムズカーシェアやオリックスカーシェアが車両台数を減らす中で、唯一カレコは車両台数を増やしている。