カーシェアリング市場動向
2014年第三四半期：主要8社

業界第1位「タイムズ カー プラス」はステーション数伸び率が4.5％と2014年第二四半期の11.8%に比べると若干鈍化したものの、ハイペースで推移している。
第2位の「オリックスカーシェア」は、第二四半期において1.3%の伸び率であったが、今期は40箇所を増設し、伸び率は3.1%と増加傾向に転じている。
第3位の「カレコ」は、第二四半期で第2位の「オリックスカーシェア」との差を縮める4.4%の伸び率を見せたが、今期は1箇所の増加（伸び率0.1％）に留まり、再びその差は開いた。
Bグループでは第二四半期に「アースカー」を抜いて4位に浮上した「カリテコ」が、今期も変わらず好調。27箇所の増加（伸び率12.6%）と8社中で最も大きな伸び率を示した。
5位以降では、「アースカー」が第二四半期と同様、減少を示し、6位以降も「Dシェア」が１箇所増やすのみで停滞気味となっている。

車両台数の推移については、ステーション数推移とほぼ同傾向。
「タイムズ カー プラス」は、車両台数10,000台突破も目前といった勢いで、引き続き業界第1位の座は盤石の状態。
第2位の「オリックスカーシェア」は、ステーション数では40箇所の増加で、車両台数は51台の増加で伸び率2.5%に留まり、伸び率7.1%を示した1位の「タイムズ カー プラス」に引き離される感じになった。とはいえ、「オリックスカーシェア」は9月から横浜でワンウェイ方式（乗り捨て型）のカーシェアリング「smaco（スマコ）」を開始したという好材料もあり、今後の巻き返しに期待したい。
第3位の「カレコ」は7台の増加（伸び率0.8%）と2014年第二四半期の38台の増加（伸び率4.5％）に比べて減少はしたものの、依然、増加傾向で推移している。
Bグループでは、第二四半期で「アースカー」を抜き4位に浮上した「カリテコ」が、今期も変わらず堅調に前進。ステーション数の伸び率同様、29台の増加（伸び率10.8%）で8社中もっとも大きな伸び率を示した。5位以下では、減少が多く、ステーション数推移と同様に停滞気味となっている。

都道府県別のステーション数は、首都圏、京阪神地区でのステーション開設偏重の傾向は変わらず。今期は未だステーションのない12の県に、あらたなステーションが開設されることはなかった。今期今後更なる空白県へのステーション設置を期待していきたい。
なお、2)でも記したとおり、9月1日よりオリックス自動車がメルセデス・ベンツ日本とアマノとの共同で、ワンウェイ方式のカーシェアリング「smaco（スマコ）」を横浜市内でスタートし、市内に約８箇所のステーションが整備された。ワンウェイ方式のカーシェアリングは規制緩和に伴う国内初の試みであるため非常に興味深く、カーシェアリング比較360°では引き続き「smaco（スマコ）」の動向に注目していきたい。

都道府県別の車両台数の推移については、ステーション数推移と同傾向。
東京都内では、5,270台になり5,200台を超えた（2014年第二四半期から127台増）。大阪は2,331台になり、2,300台突破（2014年第二四半期から166台増）。また、愛知では第二四半期から65台、兵庫84台増えており、それぞれ858台、750台となっている。
全国計で見ると、2014年第二四半期の12,897台から13,643台と今期で13,000台に到達し、堅調に増加している。