カーシェアリング市場動向
2019年第四四半期:主要6社

主要6社合計車両台数は35,000台突破!
合計ステーション数は18,000箇所目前に!

カーシェアの情報比較サイト「カーシェアリング比較360°」( http://www.carsharing360.com ) カーシェアリング市場を独自に集計したデータ(主要6社)によると、2019年第四四半期(2019年10月~12月)のステーション数は2019年9月末に比べ2.4%増加、車両台数は2.8%増加していることがわかった。

2019年第三四半期(対2019年第二四半期 ステーション数:3.4%増、同車両台数:4.3%増)ではステーション数が今期もほぼ同様の伸び率、車両台数は伸び率がやや減少する結果となった。

主要6社における合計ステーション数は17,806箇所となり、18,000箇所目前となった。車両台数も35,630台となり、35,000台を突破した。事業者別に見ると、変わらずタイムズカーシェアの独走が続いており、前期(1,238台増加)を下回るものの、今期は659台の増加となった。
また、第2位のカレコ・カーシェアリングクラブは、車両台数で前期129台の増加であったが、今期は124台増加とこちらも前期とほぼ同数と、順調に増加を続けている。ステーション数は44箇所増加し、2,348箇所となった。
第3位のオリックスカーシェアは今期の車両台数66台増やし、3.5%の増加率を見せている。
今期もステーション数、車両台数ともに順調に数を増やしたタイムズカーシェアとカレコ・カーシェアリングクラブを中心にステーション拡大基調は、まだまだ続くものと思われる。

その他の話題としては、トヨタ自動車がカーシェアリングサービス「TOYOTA SHARE」とトヨタレンタカーの新サービス無人貸渡しレンタカー「チョクノリ!」のサービスの全国展開を10月28日より開始した。また、タイムズカーシェアは10月11日、仙台空港第1駐車場にステーションを開設しサービスを開始した。空港駐車場でのステーション開設は、東北エリアでは業界初となる。これに続き、オリックスカーシェアは12月25日、仙台空港および花巻空港の駐車場に、ステーションを開設し、サービスを開始した。トヨタ自動車のカーシェアリングサービス「TOYOTA SHARE」の全国展開により、さらに利用しやすい環境になると予測されるカーシェアリング。2020年第一四半期も、カーシェアリング市場動向からますます目が離せない。

主要6社のステーション数、車両台数の推移は以下の通り。

1) サービス提供会社別 ステーション数推移(主要6社 2019.10~12)

2) サービス提供会社別 車両台数推移(主要6社 2019.10~12)

3) 都道府県別 ステーション数推移(主要6社 2019.10~12)

4) 都道府県別 車両台数推移(主要6社 2019.10~12)

【2019年第四四半期主要トピックス】

トヨタ自動車がカーシェアリングサービスの全国展開を開始!
トヨタ販売店・レンタリース店を中心に順次拡大していく予定

トヨタ自動車がカーシェアリングサービス「TOYOTA SHARE」とトヨタレンタカーの新サービス無人貸渡しレンタカー「チョクノリ!」のサービスの全国展開を10月28日より開始した。
トヨタでは、クルマに対する多様な顧客ニーズに対応するために、これまで「TOYOTA SHARE」を2019年1月から、「チョクノリ!」を同年5月から東京地区を中心に実証実験を行ってきた。今回は、実証実験から得たユーザーの意見を踏まえ上で、全国共通のシステムを構築するとともにアプリ・デバイスを開発し、全国展開を開始した。今後はトヨタ販売店・レンタリース店を中心に順次拡大していく予定。
「TOYOTA SHARE」の入会金・月会費は無料(立ち上がりは無料キャンペーンを実施)。お得に短時間から利用できる料金設定で、コンパクトカーやミニバン、SUVなど、トヨタならではの幅広い車種ラインアップをそろえている。
カーシェア車両には、専用スマホアプリの操作により解錠施錠ができる「Smart Key Box(SKB)」を搭載。スマホひとつで、会員登録からクルマの解錠施錠、返却・精算まで利用できる。今後は、決済手段の多様化や、クルマの使い方に応じたポイント付与、法人向けカーシェア等、サービスを拡充していく予定だ。

タイムズカーシェアが仙台空港第1駐車場にステーションを開設!
東北エリアでは業界初

タイムズカーシェアは10月11日、仙台空港第1駐車場にステーションを開設しサービスを開始した。空港駐車場でのステーション開設は、東北エリアでは業界初となる。
タイムズカーシェアは、これまでも積極的に主要ターミナル駅や空港駐車場にステーションを開設し、カーシェアリングを二次交通として利用できる環境の整備を進めてきた。2019年7月には、新青森駅から鹿児島中央駅までを結ぶ東北・東海道・山陽・九州新幹線の新幹線停車駅のすべてにおいてステーションの開設を完了している。空港駐車場では、すでに大阪国際空港をはじめ、関西国際空港、広島空港、札幌丘珠空港、高松空港でステーション開設をしており、現在は空港付近の駐車場へもカーシェア車両の配備を進めている。
今回、新たに東北エリアの空の玄関口である仙台空港でステーションを開設したことにより、東北エリアにおいて飛行機からの二次交通としてカーシェアリングを利用できる機会が拡大。移動の選択肢が増えたことで、ビジネスや旅行などで訪れる人の移動はより快適に、より便利になったといえる。

オリックスカーシェアが仙台空港および花巻空港にステーションを開設!
旅行者やビジネスマンの利用ニーズにこたえた車種を配備。

オリックスカーシェアは12月25日、仙台空港および花巻空港の駐車場に、ステーションを開設し、サービスを開始した。
オリックスカーシェアは宮城県では既に仙台市で4ステーション、大崎市で1ステーション、岩手県では北上市と盛岡市にそれぞれ1ステーションを開設している。今回の新規開設は、東北エリアにおける空港からの交通手段としての利用ニーズにこたえたものであり、旅行者やビジネスマンをターゲットとしている。
今回導入する車両は、日産『ノートe‐Power』(仙台)、スズキ『ソリオハイブリッド』(仙台)、ホンダ『フィットハイブリッド』(花巻)で、いずれも4WD仕様。冬場でも安心して利用できる車種を配備している。