カーシェアリング市場動向
2020年第一四半期:主要6社

主要6社合計車両台数は36,000台突破!
合計ステーション数は18,000箇所以上に!

カーシェアの情報比較サイト「カーシェアリング比較360°」( http://www.carsharing360.com ) カーシェアリング市場を独自に集計したデータ(主要6社)によると、2020年第一四半期(2020年1月~3月)のステーション数は2019年12月末に比べ2.2%増加、車両台数は1.6%増加していることがわかった。

2019年第四四半期(対2019年第三四半期 ステーション数:2.4%増、同車両台数:2.8%増)ではステーション数が今期もほぼ同様の伸び率、車両台数は伸び率がやや減少する結果となった。

主要6社における合計ステーション数は18,203箇所となり、18,000箇所を突破した。車両台数も36,188台となり、36,000台を越えた。事業者別に見ると、変わらずタイムズカーシェアの独走が続いており、前期(659台増加)を下回るものの、今期は379台の増加となった。
また、第2位のカレコ・カーシェアリングクラブは、車両台数で前期124台の増加であったが、今期は21台減少となった。ステーション数は30箇所増加し、2,378箇所となった。
第3位のオリックスカーシェアは今期車両台数を169台増やし、5.1%の増加率を見せている。 今期もステーション数、車両台数ともに順調に数を増やしたタイムズカーシェアとオリックスカーシェアと今期は車両台数のみ減少したカレコ・カーシェアリングクラブを中心にステーション拡大基調は、まだまだ続くものと思われる。

その他の話題としては、自動車メーカーのスズキとスマートバリュー、丸紅の3社がカーシェア「Patto(パット)」(1年間実証実験)のサービスを大阪府豊中市周辺エリアで2020年2月22日より開始した。同じく自動車メーカー話題で、ホンダ エブリゴーは、一部車両で純正愛犬用アクセサリー「Honda Dogシリーズ」を装着したカーシェアサービス「Dogs with EveryGo」を開始した。その他では、DeNA SOMPOモビリティが運営する「Anyca Officialシェアカー」が1月15日より第2期オーナーの募集を開始した。
また、上位3社話題としては、オリックスカーシェアが3月27日、新千歳空港にステーションを新設。カレコ・カーシェアリングクラブは、2月17日から「新宿サブナード(地下駐車場)」ステーションに新車種のジープ「ラングラー」を導入した。
自動車メーカーの参入で、各社がサービス充実に注力することにより、さらに利用しやすい環境になると予測されるカーシェアリング。 2020年第二四半期も、カーシェアリング市場動向からますます目が離せない。

主要6社のステーション数、車両台数の推移は以下の通り。

1) サービス提供会社別 ステーション数推移(主要6社 2020.1~3)

2) サービス提供会社別 車両台数推移(主要6社 2020.1~3)

3) 都道府県別 ステーション数推移(主要6社 2020.1~3)

4) 都道府県別 車両台数推移(主要6社 2020.1~3)

【2020年第一四半期主要トピックス】

カーシェア「Patto(パット)」が大阪府豊中市周辺エリアでサービスを開始!
自動車メーカーのスズキとスマートバリュー、丸紅の3社による1年間実証実験

スズキ株式会社、株式会社スマートバリュー、丸紅株式会社の3社が、2019年に締結したカーシェアリングサービスの実証実験に関する契約に基づき、2020年2月22日(土)から一年間、大阪府豊中市周辺エリアにおいてカーシェア「Patto(パット)」のサービスを開始した。
「Patto」は、「普段使いができる気軽なクルマ」をコンセプトとした、地域に寄り添ったカーシェアリングサービスで、「近くにクルマがあったらいいのに」といった生活者の声に応えるカーシェアとして、スズキアリーナ豊中や提携駐車場などにステーションを開設している。
専用のスマートフォンアプリで、クルマの予約から決済まで完結できる「Patto」は、ベーシックプランで基本料金 10円~15円(税抜)/1分(最低利用時間(15分)あり)。車種は人気のワゴンR、スペーシア、ラパン、ソリオを用意している。
現在は実証実験中のため、限定エリアでサービス展開しているが、1年後のサービスエリアエリア拡大に期待がもたれる。

ホンダ エブリゴーがカーシェアサービス「Dogs with EveryGo」を開始!
一部車両に純正愛犬用アクセサリー「Honda Dogシリーズ」を装着

ホンダ エブリゴーは、一部車両で純正愛犬用アクセサリー「Honda Dogシリーズ」を装着したカーシェアサービス「Dogs with EveryGo」を開始した。
Dogs with EveryGoは、現在、東京、横浜、大阪、福島など都市部を中心に展開しているホンダ エブリゴーの一部車両に、愛犬との楽しいカーシェアライフを実現する「ペットシートプラスわん」を装備するサービス。小型犬1頭または超小型犬2頭まで手席に乗せることができる。また、「ペットシートプラスわん」の内部にはリードフックを装備しており、メッシュカバーを閉めれば愛犬の飛び出しを防ぐことができるので、愛犬を安全に守ることができる。
現在は東京、横浜、大阪に配備される4台に「ペットシートプラスわん」を装着。Dogs with EveryGoの今後の拡大に期待がもたれる。

「Anyca Officialシェアカー」が第2期オーナー募集を開始!
東京23区における高級車ニーズへの対応めざす

DeNA SOMPOモビリティが運営する「Anyca Officialシェアカー」が1月15日より第2期オーナーの募集を開始した。
「Anyca Officialシェアカー」はDeNA SOMPOモビリティが用意したカーシェア車両を、オーナーが自らの駐車場で管理し、この車両を一般ユーザーが無人で借り受けるというサービス。オーナー側には駐車場相当額と利用料の一部をポイントとして還元し、オーナーはこのポイントの範囲内で、車両を無償で利用できる。また、車両には、カーシェア受け渡し用の機器が取り付けられており、カーシェア時は無人受渡が可能。
サービス開始より、メルセデスベンツ『Gクラス』やレクサス『NX』などの高級車のニーズが高いことが分かったため、今回のオーナー募集では利用者ニーズに対応するため高級車に絞り、15~30名のオーナーを募集する。現在提供している22台とあわせ、「Anyca Officialシェアカー」として2月からサービス提供を開始している。

オリックスカーシェアが新千歳空港に新ステーションを開設!
国内空港では大阪国際(伊丹)、神戸、仙台、花巻、小松に次いで6拠点目

オリックスカーシェアが3月27日、新千歳空港にステーションを新設した。国内空港では大阪国際(伊丹)、神戸、仙台、花巻、小松に次いで6拠点目となる。
現在、オリックスカーシェアでは都市部だけでなく、新幹線・鉄道の主要駅や空港などにステーションを設置することで、ビジネスや観光で訪れる法人・個人の利便性向上を図っており、今後も国内の他の空港周辺でのカーシェアリング展開を進めていく予定だ。
新千歳空港ステーションには、日産「ノートe‐Power」、「ノート」、「エクストレイル」、ホンダ「フィット」、「ステップワゴン」の5台を導入している。