主要5社合計車両台数は30,000台目前!
合計ステーション数も15,000箇所を突破!
カーシェアの情報比較サイト「カーシェアリング比較360°」( http://www.carsharing360.com ) カーシェアリング市場を独自に集計したデータ(主要5社)によると、2018年第三四半期(2018年7月~9月)のステーション数は2018年6月末に比べ4.1%増加、車両台数は4.8%増加していることがわかった。
2018年第二四半期対2018年第一四半期 ステーション数:2.9%増、同車両台数:4.5%増)ではステーション数・車両台数ともに伸び率が若干ながら減少していたが、今期は増加する結果となった。
タイムズ カー プラス、オリックスカーシェア、カレコ・カーシェアリングクラブ、カリテコ、アース・カーの主要5社における合計ステーション数は15,278箇所となり、15,000箇所を突破。車両台数も29,635台となり、30,000台目前となった。事業者別に見ると、変わらずタイムズ カー プラスの独走が続いており、今期は前期(886台増加)を上回り970台の増加となった。
また、第2位のカレコ・カーシェアリングクラブは、車両台数で前期は989台の増加となったが、今期は368台増加に留まっている。またステーション数では200箇所増加したカレコ・カーシェアリングクラブは全体で1,954箇所となり、車両台数・ステーション数ともに第2位の地位をゆるぎないものとした。今期もステーション数、車両台数ともに順調に数を増やしたタイムズ カー シェアとカレコ・カーシェアリングクラブのステーション拡大基調は、まだまだ続くものと思われる。
その他の話題としては、7月にタイムズ カー プラスが会員数100万人を突破した。また、今期はホンダ、日産らメーカー勢のカーシェアサービスが順調に存在感を増してきた。ホンダは、カーシェアリングサービス「エブリ・ゴー」のステーションを商業施設や観光地に広げた。日産は、カーシェアリングサービス「日産eシェアモビ」のステーションを全国13都府県で46箇所まで増やし、今年度内にステーションを全国500拠点まで増やす意向を示した。他にも、9月にニッポンレンタカーサービスが、一般ユーザー向けのカーシェアリングサービスを開始すると発表。また、これまで法人企業向けなどに展開していたカーシェアリングサービスの拠点数も今年中に現在の約300拠点から500拠点へと6割増やすことを表明した。メーカー勢の台頭とレンタカー業界からの参入により、さらにすそ野が広がったカーシェアリング。2018年第四四半期も、カーシェアリング市場動向からますます目が離せない。
主要5社のステーション数、車両台数の推移は以下の通り。
1) サービス提供会社別 ステーション数推移(主要5社 2018.7~9)
業界第1位の「タイムズ カー プラス」は、前期から横ばいの3.5%の伸び率となった。「タイムズ カー プラス」は、今期ステーション数を382箇所増やして単独で約12,000箇所となり、2位以下を依然大きく引き離している。引き続きタイムズ独走傾向は続くと思われる。
第2位となった「カレコ・カーシェアリングクラブ」は200箇所増やし(伸長率11.4%)、2,000箇所と目前となった。
前期に0.7%の伸長率(11箇所増加)だった「オリックスカーシェア」は、今期は30箇所増加(伸長率1.8%)となった。
4位以下のBグループでは、「カリテコ」が9箇所を増やし、伸長率が2.9%。前期にステーション数を18箇所減らし、伸び率が-10.5%だった「アース・カー」は、今期もステーション数を21箇所減らし、伸長率が-13.7%となった。
2) サービス提供会社別 車両台数推移(主要5社 2018.7~9)
車両台数の推移については、ステーション数推移とほぼ同傾向。
「タイムズ カー プラス」は今期、前期の増加数989台とほぼ同程度の970台増で22,928台となり、22,000台を突破。業界第1位の座は、もはやゆるぎない。
第2位の「カレコ・カーシェアリングクラブ」は、173台増加となった前期と比べて、今期は大量増加となる368台の増加(伸長率12.4%)となった。
第3位の「オリックスカーシェア」は、前期増加58台だったが、今期は約半数となる27台の増加(伸長率1.0%)となった。
Bグループでは、前期9台増加だった4位「カリテコ」が10台増加し伸長率2.5%。前期22台減だった5位の「アース・カー」は今期も数を減らし18台減(増減率-9.1%)となった。
3) 都道府県別 ステーション数推移(主要5社 2018.7~9)
4) 都道府県別 車両台数推移(主要5社 2018.7~9)
都道府県別の車両台数の推移については、ステーション数推移と同傾向。
東京都は582台増加し、11,121台となった。
また、大阪は136台増加し、4,317箇所となった。京都府は24台増加し、807台。兵庫県は52台増加し、1456台となった。
首都圏では、埼玉県が64台増加し、1,305台。千葉県も93台増加し、1,393台と1,400台目前。神奈川県は117台増加し、3,116台となった。
その他、福岡県が39台増加し、1,000台となった。更なる増加に期待したい。
全国計で見ると、前期の28,278台から29,635台と堅調に増加し、29,000台を突破した。
2018年第四四半期には、30,000台を突破することが予想される。
<2018年第三四半期 主要トピックスまとめ>
業界トップを独走するタイムズ カー プラス。会員数が100万人を突破。
カーシェアリングサービス「タイムズ カー プラス」を運営するタイムズ24は、同サービスの会員数が100万人を超えたことを7月3日に発表した。
同社はマツダレンタカーが2005年に開始したカーシェアリングサービスを2009年3月に引き継ぐ形でカーシェア事業に参入した。当時はステーション数17箇所、車両台数45台、会員数860人に過ぎなかったが、ステーションの最適配置や「所有から利用へ」というシェアリングエコノミーの時流に乗り、現在はステーション数11,181箇所(2018年9月)、車両台数22,928台(2018年9月)、会員数100万人に拡大するまでの事業に成長させた。鉄道駅や空港など、交通結節点への車両配置を強化した結果、出張時の利用が増え、法人会員比率も4割に高まったという。タイムズ カー プラスはステーション数、車両台数ともに現在も拡張路線を継続しており、それに合わせて今後、会員数もさらに増大していく見込みだ。
ホンダ、日産らメーカー勢のカーシェアサービスが勢力拡大。ホンダ「エブリ・ゴー」は、ステーション数で既に業界5位に迫る。
今期はホンダ、日産らメーカー勢の勢力拡大が目立った。ホンダは、カーシェアリングサービス「エブリ・ゴー」のステーションを商業施設や観光地に広げた。これまで「エブリ・ゴー」のステーションは販売店やコインパーキングなどに設置していたが、今後はショッピングモールなどの商業施設やリゾート地、駅前駐車場といったカーシェア需要が高い場所での開設を目指していくとのこと。今秋には「ツナシマ・サスティナブル・スマートタウン(横浜市港北区)」でのステーションの新設も予定している。また、仙台や博多といった大都市圏以外の地方都市での展開も検討しており、中長期的な全国展開も視野に入れている。
ホンダはエブリ・ゴーのサービスを2017年11月に開始し、現在のステーション数は約100箇所で、既に業界第5位のアース・カーに迫る勢いを見せている。また会員数も既に13,000人に達している。今後は車種のバリエーションも拡充する予定で、現在はN-BOXやフィットといったコンパクトカーが大半を占めているが、シビックやS600など、ホンダ車の魅力を凝縮した車種を導入していく。
日産自動車のカーシェアリングサービス「日産eシェアモビ」はサービス開始から半年を経過し、現在、ステーション数を全国13都府県で46箇所にまで増やした。同社は今年度内に全国500箇所までステーション数を増設する予定。車種にも力を入れ、夏には「リーフ」「ノートeパワー」「セレナeパワー」を導入した。
ニッポンレンタカー、一般ユーザー向けのカーシェアを開始。年内にカーシェアステーションを500箇所まで増設する予定。
ニッポンレンタカーサービスは、一般ユーザー向けのカーシェアリングサービスを開始すると9月11日に発表した。12月までに一部の店舗でレンタカーの代わりに順次、導入していく予定だ。
同社は働き方改革の一環として、12月10日までに現在65店舗で行う24時間営業を終了する。これに合わせてカーシェアサービスを同65店舗で開始し、ニーズに応じて他店舗でも展開していく。同社は全国に810店舗のレンタカー網を持つため、今後のこれらの店舗でのサービス展開に期待がもたれる。
ニッポンレンタカーが開始したカーシェアサービスの利用料金は10分205円。申し込みは専用ウェブサイトから受け付けている。
同社はこれまで既に法人向けのカーシェアサービスを提供しており、現在300箇所でサービス提供中であるが、今年中に500箇所に拡大する予定だ。メーカー勢の参入により、現在カーシェア市場が活性化している最中でのレンタカー業界からの新規参入。今後、カーシェア市場はますます拡大していくことが予想される。
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※このデータは、「カーシェアリング比較360°」(株式会社ジェイティップス運営)が独自に収集したデータをもとに構成されています。
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