カーシェアリング市場動向
2019年第三四半期:主要6社

主要6社合計車両台数は35,000台目前!
合計ステーション数は17,000箇所以上に!
自動車メーカー各社もカーシェア市場に相次ぎ参入!

カーシェアの情報比較サイト「カーシェアリング比較360°」( http://www.carsharing360.com ) カーシェアリング市場を独自に集計したデータ(主要6社)によると、2019年第三四半期(2019年4月~6月)のステーション数は2019年6月末に比べ3.4%増加、車両台数は4.3%増加していることがわかった。

2019年第二四半期(対2019年第一四半期 ステーション数:4.1%増、同車両台数:6.0%増)ではステーション数が今期もほぼ同様の伸び率、車両台数は伸び率がやや減少する結果となった。

主要6社における合計ステーション数は17,396箇所となり、17,000箇所を突破した。車両台数も34,664台となり、35,000台目前となった。事業者別に見ると、変わらずタイムズカーシェアの独走が続いており、前期(1,517台増加)を下回るものの、今期は1,238台の増加となった。
また、第2位のカレコ・カーシェアリングクラブは、車両台数で前期287台の増加であったが、今期は129台増加とこちらも前期を下回ったものの、順調に増加を続けている。ステーション数は63箇所増加し、2,304箇所となった。
第3位のオリックスカーシェアは今期の車両台数71台増やし、2.3%の増加率を見せている。
今期もステーション数、車両台数ともに順調に数を増やしたタイムズカーシェアとカレコ・カーシェアリングクラブを中心にステーション拡大基調は、まだまだ続くものと思われる。

その他の話題としては、DeNA SOMPO Mobilityが8月から「Anyca Officialシェアカー」のサービスを開始した。また今期は、自動車メーカー各社のカーシェアリング市場新規参入が目立った。カレコ・カーシェアリングクラブは今期も新車種の導入に積極的で、様々な人気車種を導入した。DeNA SOMPO Mobilityの新カーシェアサービス開始と自動車メーカー各社の新規参入により、さらに利用しやすい環境になると予測されるカーシェアリング。 2019年第四四半期も、カーシェアリング市場動向からますます目が離せない。

主要6社のステーション数、車両台数の推移は以下の通り。

1) サービス提供会社別 ステーション数推移(主要6社 2019.7~9)

2) サービス提供会社別 車両台数推移(主要6社 2019.7~9)

3) 都道府県別 ステーション数推移(主要6社 2019.7~9)

4) 都道府県別 車両台数推移(主要6社 2019.7~9)

【2019年第三四半期主要トピックス】

ステーション数は3.4%、車両台数は4.3%伸長!
前年同様の高い伸長率を持続し、市場はますます成長

2019年第三四半期は、ステーション数と車両台数の増加で、前期同様の伸長率を持続し、ステーション数が3.4%増加、車両台数が4.3%増加と順調に拡大は続いており、市場はまだ成長期が続いていることがうかがえた。
特に、「タイムズカーシェア」と「カレコ・カーシェアリングクラブ」の拡大が顕著で、ステーション増加数と車両増加数で見ると、「タイムズカーシェア」がステーション数484箇所増、車両台数1,238台増、「カレコ・カーシェアリングクラブ」はステーション数63箇所増、車両台数129台の増加とかなりの勢いで数を増やしている。総数では、「タイムズカーシェア」がステーション数12,683箇所、車両台数26,798台、「カレコ・カーシェアリングクラブ」がステーション数2,304箇所、車両台数3,959台となっている。
「タイムズカーシェア」の独走は変わらないが、来期以降もこの2事業者の拡大は続いていくものと思われる。

自動車メーカー各社がカーシェア市場に続々参入!
サービスは各社で多種多様

第三四半期では、スズキとダイハツ東京が新たにカーシェアリング市場に参入することを発表した。自動車メーカーでは、既にトヨタ、日産、ホンダが参入しており、今回参入を発表したスズキとダイハツを合わせると、メーカー5社がカーシェアリングサービスを提供することになる。(※ダイハツ広島は、既にカーシェアサービスを提供している。)
スズキによるサービス開始は今秋を予定しており、本格的な事業参入に向けて、まずはスマートバリュー、丸紅とともに大阪府豊中市のスズキ四輪車販売店や周辺駐車場を使った郊外型カーシェアリングサービスを実証実験という形でスタートさせる。実証実験では、スマートバリューが開発したシェアリングサービス向けのプラットフォーム「Kuruma Base」を活用してカーシェアサービスを構築し、スズキの販売店周辺地域のシェアリング駐車場に「ワゴンR」や「ソリオ」などの軽・コンパクトカーを配置する。販売会社のスズキ自販近畿・アリーナ豊中でもカーシェアサービスを導入する。
また、ダイハツ東京も年内の参入を目指して、現在準備を進めている。サービスはダイハツ東京本社併設の「Dモール月島店」など駅近隣に店舗を構える一部店舗で開始する。ダイハツ東京の試乗車などを有効活用し、管理顧客らを中心に有償で一定期間貸し出す予定だ。ダイハツ車に〝チョイ乗り〟できる機会を増やすことで「ダイハツファンを増やす」狙いもある。カーシェア用の車両は、人気の高い新型「タント」やスポーツタイプの「コペン」を用意する計画である。
いち早くカーシェア事業に乗り出したホンダは、「エブリ・ゴー」を2017年11月にスタート。東京と横浜からサービスを開始し、現在は大阪でもサービスを行っている。取り扱い車種は軽自動車からミニバン、セダンまで幅広く、一部のステーションでは燃料電池車の「クラリティフューエルセル」も配置している。 18年1月から「eシェアモビ」を始めた日産は、取り扱い車種を電気自動車「リーフ」とハイブリッド車「eパワー」に絞っているのが特徴だ。しかも、上位グレードを配置することで、電動自動車の魅力を訴求する狙いがある。2019年9月時点で全国に535台を配備しており、自動車メーカーの中ではもっとも多い。
一方トヨタは、販売店改革の一環としてカーシェア事業を位置づけている。現時点では実証実験の段階であるが、入会金と月会費は無料、利用料金も他社に比べて割安に設定している。現在は都内が中心だが、広島や福岡などエリアが広がっており、近く全国展開する方針だ。
自動車メーカーの相次ぐ参入で、カーシェアリング市場はますます多種多様化の様相を呈している。

DeNA SOMPO Mobilityが「Anyca Officialシェアカー」のサービスを開始!
カーシェア用の自動車を無料で貸与

DeNA SOMPO Mobility(以下、DSM)は、オーナーが一定回数無料で利用できる新たなカーシェアリングサービス「Anyca Officialシェアカー」のサービスを都内で8月から開始した。
新サービス「Anyca Officialシェアカー」はDSMが用意したカーシェア車両を、オーナーが自らの駐車場で管理し、この車両を一般ユーザーが無人で借り受けるというサービス。オーナー側には駐車場相当額と利用料の一部をポイントとして還元し、オーナーはこのポイントの範囲内で、車両を無償で利用できる。また、車両には、カーシェア受け渡し用の機器が取り付けられており、カーシェア時は無人受渡が可能。
8月のサービス立ち上げ時点では15台を配備したが、車両の用意などができ次第、都内9区(港区、江東区、渋谷区、世田谷区、中央区、品川区、目黒区、新宿区、中野区の主要エリア)で40台体制に拡大する計画とのこと。DSMは今後ユーザーの反応を確認しながら、対象エリアの拡大なども検討していく考えだ。

カレコがまたまた新車種を導入!
今期は、ホンダの人気車種「S660」やジープの「コンパス」など

カレコ・カーシェアリングクラブは今期も新車種の導入に積極的で、今期はホンダの人気車種「S660」や「ジープ」ブランドのSUV「コンパス」、「メルセデス・ベンツ」の小型車「A200d」を導入した。他にも、ホンダの「ステップワゴン」を計86台導入すると発表した。
今回導入されたホンダの「S660」は車体色「プレミアムスターホワイト・パール」と「カーニバルイエローⅡ」の2台。それぞれセルリアンタワー(東京都渋谷区)と新宿サブナード(東京都新宿区)のカーステーションに配備された。「S660」はオープンカーで、これによりカレコが提供するオープンカー型のカーシェア車両はレンジローバー「イヴォークコンバーチブル」とマツダ「ロードスター」、スマート「ブラバスカブリオエクスクルーシブ」の計4モデルとなった。
また「ジープ」ブランドのコンパクトで乗りやすいSUV「コンパス」は、「ロンジチュード」と「セーフティーエディション」の2つのグレードが配備された。「セーフティーエディション」には緊急自動ブレーキや車線逸脱警報装置など先進運転支援システム(ADAS)が備えられており、高い安全性能を実現している。
カレコでは昨年末、ガソリンエンジンを搭載した「メルセデス・ベンツ」の「A180スタイル」を導入したが、今回導入された「A200d」は、同タイプのディーゼルエンジン(DE)搭載車となる。
カレコ・カーシェアリングクラブは今後もカーシェアリング用車両として人気車を積極的に導入していくことで、利用者の増加につなげていく考えだ。

消費税増税に伴う各事業者の動き

2019年10月1日より10%に引き上げられた消費税の増税に伴い、タイムズカーシェア、オリックスカーシェア、カレコ・カーシェアリングクラブの大手3事業者はサービスの変更を伴う料金改定を行った。サービス変更を伴う料金改定は3事業者で異なるため、以下では3事業者の改定点と増税に伴い料金改定を行ったその他の事業者の改定点を事業者別にまとめてみよう。

タイムズカーシェアの料金改定について

タイムズカーシェアは料金体系を改定し、車両クラスをベーシック、ミドル、プレミアムと3分類に分け、これまでのパック料金の代わりに利用時間に応じた「最大時間料金制」を新たに設定した。また、ショート料金の名称を「時間料金」に変更した。
これまでは、予約時に「ショート利用」か6時間以上の「パック利用」を選択する必要があったが、パック料金の代わりに新たに設けられた「最大時間料金制」によって、予約時に利用時間を指定するだけで自動的に最大時間料金が適用されるようになった。
例えば、タイムズカーシェアの新たな「時間料金」はベーシックで「220円/15分」であるが、5時間予約した場合、4,400円になるところを6時間までの利用の最大時間料金4,290円が自動的に適用されることになる。つまり、4時間45分を超えた場合、6時間まで同料金で利用することができる。また6時間利用以降も同様に、7時間半を超えた場合、12時間まで6,490円の再台時間料金が適用される。
なお、6時間以上利用した場合、利用開始時からの走行距離に対して16円/kmの距離料金が課金される。
タイムズカーシェアのサービス変更を伴う新料金体系の詳細は、以下のページより確認されたい。

タイムズカーシェアの新料金体系

オリックスカーシェアの料金改定について

オリックスカーシェアは、車種クラスの変更を伴う料金改定を行った。これまでは、「スタンダードクラス」と「デラックスクラス」の2クラスであったが、今回車種クラスの構成を見直し、「スタンダードクラス」および「デラックスクラス」の一部車種を移行させた「ミドルクラス」を新設した。
「個人Aプラン」の一般会員の場合、クラス別の料金は「スタンダードクラス」が「210円/15分」、「ミドルクラス」が「250円/15分」、「デラックスクラス」が「310円/15分」と設定された。
また、 IC カード発行手数料が1,050円に改定、個人Aプランの月額基本料は、980 円(税込)から 840 円(税込)に値下げされた。なお、昨年改定されたスタンダードクラスの 12 時間・24 時間パック、および距離料金は据え置きされた。
オリックスカーシェアの車両クラス変更を伴う新料金体系の詳細は、以下のページより確認されたい。

オリックスカーシェアの新料金体系

カレコ・カーシェアリングクラブの料金改定について

カレコ・カーシェアリングクラブは、新車種クラスへの移行ならびに料金改定を行った。「新車種クラスへの移行」では、これまでの「コンパクトクラス」が「ベーシッククラス」に名称変更され、さらに「ベーシッククラス」の車種がこれまでのノートヴィッツなどからコンパクトカー、コンパクトSUV、小型ミニバンに変更、「ミドルクラス」の車種がセダン(プリウス)、SUV(ハリアー)、ミニバン(VOXY)などからSUV、中型ミニバン、セダンに変更、「プレミアムクラス」の車種がスポーツカー、大型SUV、メルセデス・ベンツなど大型ミニバン、輸入車に変更、「プレミアムプラスクラス」の車種がボルボから希少車種に変更された。
また、「料金改定」では、月会費無料プランの場合「ベーシッククラス」(旧コンパクトクラス)の通常料金「160円/10分」が「170円/10分」に、「ミドルクラス」の通常料金「190円/10分」が「200円/10分」に、「プレミアムクラス」の通常料金「290円/10分」が「330円/10分」に、「プレミアムプラスクラス」の通常料金「550円/10分」が「620円/10分」に改定された。通常料金の改定に合わせて、各クラスのパック料金も改定された。
カレコ・カーシェアリングクラブの新車両クラスへの移行を伴う新料金体系の詳細は、以下のページより確認されたい。

カレコ・カーシェアリングクラブの新料金体系

ホンダ エブリゴーの料金改定について

ホンダのエブリゴーは、距離料金のみ料金改定を行った。これまで「15円/1㎞」であった距離料金は、「17円/1㎞」の新距離料金に改定された。
ホンダ エブリゴーの距離料金改定後の新料金体系の詳細は、以下のページより確認されたい。

ホンダ エブリゴーの新料金体系

カリテコの料金改定について

カリテコは、初期費用、デラ乗りプランの月額基本料、利用料金、パック料金の料金改定を行った。まず、初期費用(IC発行手数料/枚)は「990円」に、デラ乗りプランの月額基本料金は、「1,045円」に改定した。なお、チョコ乗りプラン、学生プラン、法人プランの月額基本料は無料のまま。また、デラ乗り・学生・法人プランの「ミニ/コンパクト/ミドル」車種の利用料金は、それぞれ「187円/15分」「209円/15分」「264円/15分」に、チョコ乗りプランの「ミニ/コンパクト/ミドル」車種の利用料金は、それぞれ「209円/15分」「264円/15分」「319円/15分」に改定された。
また利用料金の改定に伴い、パック料金も消費増税分が上乗せされる改定を行った。
カリテコの料金改定後の新料金体系の詳細は、以下のページより確認されたい。

カリテコの新料金体系の新料金体系